先日、紫外線について解説しましたが、読んでもらえましたか?
今日は具体的な対策としての「日焼け止め」について解説してみたいと思います。
コドモはどんなのを使えばいいのか?どのタイプが効果的で安全か等をわかりやすく解説してみたいと思います。
なぜ紫外線を防ぐ必要があるのか?
昔は真っ黒に日焼けしたコドモを見ると「健康的」というイメージがありました。
しかし、近年は紫外線の量が増える傾向にあり、コドモであって長年の皮膚のダメージが蓄積することが懸念されています。
シミや皮膚のたるみのような光老化はもちろんのこと、強い紫外線を長時間あびることで、皮膚癌のリスクがあがることがわかっています。
紫外線はVit.Dの産生には重要な役割を担っていますので、ゼロにする必要はないのですが、1日10分程度で必要なVit.Dは作られると言われています。
やはり炎天下で長時間活動する場合は紫外線対策は必須と言えます。
どうやって防ぐか
前回の記事でも投稿しましたが、紫外線が皮膚に到達する経路としては、直射光と散乱光とがあります。
日傘を差したり、ツバの広い帽子を被ったりすることで、直射光を避けることができますが、空気中のエアロゾルや埃などに反射したり、地面や物に反射して皮膚に到達する散乱光は日傘や帽子では避けることができません。
室内や車内にいる場合は、UVカットガラスやフィルムなどで遮ることが可能ですが、屋外にいる場合はラッシュガードなど紫外線を通さない衣服を着用するか、日焼け止めを塗布するしかありません。
やはり対策としては日焼け止めは重要と言えます。
日焼け止めの表示「PA」とか「SPF」って何?
この時期、ドラッグストアなどに行くと、1つの棚すべてが日焼け止めだったりしますよね。
色んな売り文句が書かれていますが、共通して表示されているのが「PA」と「SPF」という性能表示です。
それぞれ、
- PA:UV-Aをブロックする性能
- SPF:UV-Bをブロックする性能
を示しています。
理解を難しくしているのが、その数値なんですが、
- PA:「+」から「++++」まで4段階
- SPF:「1」〜「50+」まで多段階
という感じで表示されます。
SPFの「50+」というのはPAのプラスとは意味が異なり、「50以上」という意味です。
ちょっとややこしいですね(汗)
両方とも数字が高いほど紫外線をブロックする性能は高いのですが、それだけ高価になったり白っぽさが強くなったりするので、用途に応じた強さの製品を選んであげるのがいいでしょう。
日本化粧品工業連合会がおよその目安を示してくれていますので、下図を参考に選ぶのも良いでしょう。
日焼け止めには何が入っているの?
商品を選ぶ際にもう1つポイントにしてほしいのが、その素材。
日焼け止めに含まれる紫外線を防ぐ主成分は、大きく2つに分けることができます。
- 紫外線散乱剤:紫外線を反射する物質
- 紫外線吸収剤:紫外線そのものを吸収して化学反応で熱や赤外線に変える物質
イメージ図は下記のとおり↓
紫外線反射剤は昔から白粉などに使われていた酸化亜鉛、酸化チタンなどが主成分で、安全性は比較的高いとされています。
肌にはやさしいのですが、微粉末を顔につけることになるので、色が白っぽくなることや、こまめな塗りなおしが必要になるという欠点があります。
もう一方の紫外線吸収剤は、メトキシケイヒ酸オクチル、オキシベンゾンなどの有機化合物で、化合物の種類によって吸収できる紫外線の種類が異なります。
色がつかないこと、強力な紫外線カット効果が期待できる長所があります。しかし、皮膚表面での発熱や、発熱時の化学反応により紫外線吸収剤の分子が壊れることで肌に有害な物質が生じることもあり、肌のトラブルの原因になることもあります。
ですので、皮膚が弱いコドモさんには、紫外線吸収剤を含まない「ノンケミカル」と表記のあるものを選ぶことをお勧めします
日焼け止めの効果的な使い方
日焼け止めの効果を発揮するためには、塗りなおしが大事です。
日焼け止め剤は肌の上にあってはじめて効果を発揮するので、汗をふきとったり手でこすったりして日焼け止め剤がおちてしまうと、その部分は塗っていないのと同じことになってしまいます。
落ちたと思ったらすぐに重ね塗り、長時間炎天下で過ごす場合は2〜3時間おきに塗りなおします。
いくら性能の高い日焼け止めを買っても、この塗り直し作業を忘れていては効果が大きく落ちてしまいます!
むしろ安くてもいいので、何度も繰り返し塗る方が良いと思っておいた方が良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?
日焼け止めは本当にたくさんありますが、選び方を知った上で、さらに重要なのは塗り方です。
せっかく良い製品を使っていても、とれてしまっては効果が急激に落ちてしまいます。
繰り返しになりますが、とにかくこまめに塗り直してあげることが大事です!
これからの季節に大事な知識です。
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