ぶっちゃけ、「それって本当に正式な病名なの?」と感じてしまうほど、直球なネーミングですよね。
基本的には夏風邪の代表選手ですが、2021年の秋〜冬にかけて全国的に大流行しました。
そもそもどんな病気?
その名の通り、手と足と口に発疹(ブツブツ)ができる病気です。
夏〜秋にかけて、乳幼児の間で流行します。
原因ウイルスは、エンテロウイルス属というグループで、その中にコクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどの性質の似たウイルスが含まれています。
ウイルスによって、発疹出方が少し違います。
肘・膝・口の周りに多く出るパターンと、手のひら・足の裏・口の中に多くできるパターンがあります。
どちらのウイルスにしても、唾液にウイルスが含まれており、それが口から他人の口に入ったり(飛沫感染)、ウイルスが付着したオモチャや手などを介して他人の口に入る(接触感染)ことで感染が成立します。
便の中にもウイルスがたくさん排出されるので、便を処理した後に手洗い・消毒が不十分だと感染することがあります。
そうしてウイルスが体内に入ると3〜6日して(潜伏期と言います)、発熱や発疹が出ます。
熱は必ずしも出るわけではなく、統計上は1/3程度となっています。
ほとんどのコドモは発熱・発疹程度で自然に治癒しますが、まれにウイルス性髄膜炎(発熱・頭痛・嘔吐など)を起こして重症化するケースもあります。
どうやって診断するの?
実は有効な検査はなく、見た目と周囲の流行状況で判断します。
特徴的な発疹が見られれば、診断自体はそう難しいものではありません。
治療は?
治療も特別な治療はなく、発熱や痛みがあれば解熱鎮痛剤を使用します。
粘膜に炎症が強い場合は、医師によってはトラネキサム酸を使用するケースもあります。
どちらも「対症療法」ですね。
喉の痛みが強くて水分や食事が摂れない場合は、脱水を起こすケースもまれにあります。
脱水の程度によっては、点滴をしたり、ひどい場合は入院することもあります。
ホームケアのポイント
味の濃い食べ物や飲み物は、ノドに沁みます。
特に「酸味」が注意です。塩分も薄くした方がいいですね。
ママ・パパも口内炎の時をイメージしてもらえれば想像しやすいでしょう。
感染力が強いので、手洗いや環境消毒が重要です。
アルコールでOKです。
唾液や便にはウイルスがいっぱいなので、特に注意が必要です。
登校・登園に関しては、熱が下がって、食事が普段通りに食べられるようになればOKです。
食べられる=口内炎が治ってきた、と考えられるからです。
発疹は残っていても登校・登園には関係ありません。
ご理解いただけましたでしょうか?
ウイルスの型によっては、大人も感染することがあります。
大人がかかると結構手足を痛がる方が多い印象です。
あまりナメずに手洗い・消毒しっかりしましょうね。
なお、以前に解説動画を作りましたので、Youtube動画も貼っておきますね。
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